2017年1月10日火曜日

文学作品から日本人を考えてみる。

どうもこんにちは、松井塾の松井です。

さて、本日は、文学作品から日本人について考えていきたいと思います。

新美南吉の作品からご紹介しますが、新美南吉の文学作品といえば、「ごんぎつね」が有名ですが、「手袋を買いに」という作品をご紹介しましょう。

詳細は、青空文庫「手袋を買いに」をご参照ください。

ここに出てくる、帽子屋さんが、日本人のおもしろい一面をよく表してくれているように思われる。

この手袋を買いにの主人公である、子どもの狐は、人間の手の方ではなくて、狐の方の手を差し出してしまうわけです。

ところが、帽子屋の主人は何事も無く、

「お金を先に払ってください。」という。

そして、お金が本物だとわかると、普通に商品を渡す。

そして、何事も無く、仕事を続ける。

特にこれといった感動もなく。

ある意味で、非常に日本的。

実際、昔話などでも、貧乏神だろうが、福の神だろうが、幽霊だろうが、動物だろうが、お地蔵様だろうが、妖怪だろうが、宇宙人だろうが、普通にお金さえ払えば、お客さん。

つまり、日本には、あまり、差別のない国だと言えるかもしれない。(全く無いとは言わないが・・・)

ところが、これ、日本のいいところでもあるが、逆に言うと悪いところでもある。

日本人っていうのは、非常にドライ。冷めている。

よく考えると、狐の子どもが帽子屋に手袋を買いに来るとなったら、疑問に思わないだろうか?

「なぜ、手袋を買いに来たのか?」

「なぜ、自分の店で買いに来たのか?」

「どこに住んでいるのか?」

「どんなふうに暮らしているのか?」

でも、この帽子屋の主人にはそれがない。

まぁ、帽子屋の主人に言わせてみれば、

「それ、俺となんか関係あるの?」みたいな?

まぁ、ということで、この作品は、日本人をよく表しているなぁと思ったので、ご紹介してみた。

ということで、本日の結論

日本人は、自分の文化にも他国の文化にも無関心。

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