どうもこんばんは、道化師です。
さて、本日のテーマはこちら。
「国防問題」について
道化師「はっきりいいますが、この問題が、もし入試問題に出されると非常に厄介になります。まず、何から話をしていいのか全くわからないという状態になるからです。間違いなく、こういうふうに答えを書くべきなんだろうというのは、わかるのですが、それを具体的に書く方法を、授業で行う場合は、突っ込みどころ満載なので、大学受験で絶対に出してほしくない問題の一つです。」
例えば、一番入試問題で出されたくないのが、世界の平和と安全についてということで、集団的自衛権の問題を出されたパターンが一番厄介なパターンになります。
それでは、まずは、日本の公式の立場から見ていきましょう。
日本は、”個別的自衛権”は持っているが、”集団的自衛権”は、保有していない。という考え方になっています。
(ただし、2014年の安倍政権によってこの考え方の政府解釈はすでに変更されているので、あくまでもこれは今までの見解ということになります。また、今までの入試問題ではこのように出されていたということです。)
個別的自衛権:国連憲章51条に規定されているもので、武力攻撃を受けた国が、必要かつ相当な限度で武力による攻撃ができる権利。
集団的自衛権:国連憲章51条に規定されているもので、ある国が武力攻撃を受けた場合にその国と密接に関係のある国との連携及び共同して防衛に当たる行為。
さて、ここからが問題なのだが、もしこの問題を、正確に解釈した場合の答えはどのようになるのか?
道化師「日本は、個別的自衛権を保有し、集団的自衛権を有していないという立場なので、日米安全保障条約を破棄して、自国による、国防力の強化を進めなければならない。」
はい、これバツです。
道化師「日本は、個別的自衛権を保有し、集団的自衛権を有していないという立場なので、日米安全保障条約並びに、国際連合への協力ということは、一切しない。」
はい、これもバツです。
まず、答えを書くときのポイントを抑えましょう。
バツになるポイント
日本の一国平和主義(国粋主義)はバツのポイント。
アメリカの日米安全保障条約は、集団的自衛権に含まれる。(これは、微妙。含まれるとする問題もあれば、含まれないとする場合もある。)
国際連合に対する協力(アメリカ主導でない場合)は、肯定的な意見が多い。
じゃあ、中国や韓国との共同・連携による防衛は?
これは、肯定的な意見が多い。
ロシアは?(まず、出てこない。)
???「すいません。道化師、個別的自衛権や集団的自衛権の範囲と食い違ってないですか?」
道化師「その通り。だけど、ここで、問題なのは、入試問題では、入試問題の作成者のイデオロギーや、その大学のイデオロギーと密接に関係している場合が多い。したがって、問題の文章の流れがどうしてもそのイデオロギーに引っ張られるケースが非常に多い。」
というわけで、どういう答えを書くと正解になりやすいのかというと???
「日本の立場としては、まず、個別的自衛権の範囲内において、必要最小限度の防衛力を有するべきである。また、その際に過剰になりすぎて、軍部の暴走を防ぐ必要性があるということに注意が必要である。また、日米安全保障条約は、集団的自衛権の行使に抵触するケースが非常に高く、ともすれば、アメリカの属国のような関係になってしまう場合がある。そのため、日本は、国際連合という場で、アメリカも含めた様々な国と共同及び連携をし、そもそも戦争へと発展しない状況作ることが重要であると考える。」
道化師「まぁ、大体こんな感じで書くと、大体正解になる。」
???「矛盾だ−−−!!!!」
道化師「それが、日本だ。」
道化師:国防の問題は、非常に複雑な問題なので、入試問題を見ないと模範的な解答は難しいのが現状です。
ただ、イメージとしては、多くの大学では、左寄りな考え方のほうが多いので、基本的には、左寄りの考え方を書いておくと大体無難。
篠崎にある松井塾の塾長が高校生・中学生向けに大学受験・高校受験を突破のために作られたブログになります。基本的には、入試で出された問題をベースにして勉強に親しみやすいものとなっております。ご覧になられた方には、賛否両論あると思われますが、何卒よろしくお願いいたします。
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