2015年10月22日木曜日

道化師の日本史(律令国家7)


 どうもこんにちは、道化師です。

さて本日は、班田収授法(はんでんしゅうじゅほう)について勉強していきましょう。

まず基本的に、政府が国民一人一人に班田を与えます。

ここを正確に覚えていきましょう。まず、良民(りょうみん)であること次に六歳以上の男子である場合には、二反の田んぼを与えられますこれが、口分田でしたね。

ただし、女子にも口分田が与えられましたね、女子の口分田は、三分の二でしたね。

じゃあ、陵戸・官戸・公奴婢・家人・私奴婢などの五色の賤の人たちは、どうなるのかな?

陵戸・官戸・公奴婢の班田は、良民と全く同じ口分田を与えられます。一方の家人と私奴婢には、良民の三分の一しか与えられません。

ということをしっかり覚えておかないと、センター試験なんかでこうきかれますよね?

律令国家性においての口分田は、男子に二反の田んぼを与えられ、女子にはその三分の二が与えられた。この問題答えはバツになりますよ。私奴婢と家人には、二反の田んぼが与えられませんからね。

はい、そして問題になってくるのは、ここからですが、まず、田んぼを分け与えること班田は、六年で一回になりますね。ここで重要なことは、戸籍は六年に一度のペースで作られます。土地も六年に一度のペースで分け与えられます。

「それでは、誰かが死んだ時にその瞬間に田んぼを返すのか?」

違います。死んだ時ではなく、六年に一度の戸籍の変更の時に田んぼを返すということになりますよ。まちがっても死んでから六年後とか覚えないようにしましょう。

さて、この班田収授法のやっかいなところは、戸籍の他にもう一つのシステムが存在する。計帳(けいちょう)と呼ばれるものである。これは、国民から税金を収めさせるために作成されているもの。不正をしているものがいないかとか?本当に男か女かといったようなことを調べあげているものです。

計帳ということになるのですが、この計帳は毎年作成されることになります。ここもよく狙われるポイントになります。

戸籍は、六年に一度しかし、計帳は、毎年作成。ということになりますね。

まぁ、アタリマエのことかもしれませんが、税金を収めさせる台帳が、ずさんな管理をされているというのであればたまったものではありませんからね。

さて、この計帳で日本の農民たちをきちんと税金を収めさせるようにシステムを作り上げたわけですが、農民たちは、今とは比にならないくらいの重い重い税金が待ち受けていることになります。

道化師「実は、昔からそうなんですが、国民の所得を国がきちんと把握して平等な国を作ろうという動きはたくさんあるんだけれどもなかなかうまくいかないのは、国民全員の初登状況を完全に把握するのが、人数的にもしんどいし、制度としても作るのが難しいという厄介さにあるわけです。今のように、マイナンバー制度が、できあがれば、かなり便利にはなると思いますけれどもね。」

道化師「ところで、今の日本の税金は、非常に複雑というかめんどくさい。(二〇一五年)全部バラバラに申請しなければならないからね。所得税は財務省。健康保険は、厚生労働省。国民年金は、社会保険庁。住民税は都道府県。などなど。めんどくさい。ところが、これは、実は律令制度のころから同じ。そこんところをしっかり見ていきましょう。」

道化師「個人的には、全部の所得と資産合算して、一括で納税できる方が便利だと思っています。しかし、それはそれで、官僚のお家事情がありますので、そのへんは公民の時にお話します。」

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