2015年10月14日水曜日

同調圧力について


 どうもこんにちは、道化師です。

 さて本日は、「同調圧力」についてお話していきましょう。

 同調圧力とは、周りのみんなに合わせなければならないという猿や人間などの集団で生活をする動物たちにおいて見られる現象の一つ。

 この、みんなと異なった反応をされると人々は、戸惑い、恐怖を感じるというもの。

 さて本日は、この同調圧力についての考察をしていきましょう。

 人間や猿の集団というものは、同調圧力について非常に敏感に反応してしまう修正を持っています。

 したがって、その現象が正しいのか間違っているのかということよりも先に、その行動が多数派の行動なのか、そうでないのかということに非常に敏感に作用してしまいます。

 例えば、「赤信号皆で渡れば怖くない」これが最も同調圧力を表した言葉と言ってもいいでしょう。

 つまり、人間は、本質的にそれが正しい行動なのか、正しくない行動なのかということに左右されるのではなく、みんなが正しいと言っている行動なのか、そうでないのかということによって決定してしまうということになります。

 ここで、肯定的な見解としては、みんなという同調圧力があることによって、社会集団からあまりにもかけ離れた行動を取るものに対しては、その行動に対して、一定の歯止め効果が発生する。このなんとも言われない同調圧力によって、社会全体の秩序を保つことができるという考え方。

 これらの問題の多くは、否定的に論じられることも多い。

 この同調圧力は、人間が固有に有している、独創性・オリジナリティなどを発揮する場面を著しく低下させる危険性がある。つまり、自分としては、この方が面白いアイデアだなと思うことはたくさんあるのだが、周りのみんながそんなのは不可能だとか、受け入れられるはずがないというような意見が多数を占めてしまうために、同調圧力は良くないとする考え方。

 この同調圧力が、最大限に発揮されたのが、ファシズムに代表される独裁政権ではひじょうに多くのケースで用いられる手法である。

 少数者の排除これが最も多数派にとってはここちのいい状況になります。加えて、民主主義の最大の利点であり、最大の欠点でもある「最大多数の最大幸福」が、基本的人権を脅かす事態になります。

 例えば、ここに、みんなが嫌っている人物が一人いたとします。この人は、空気を読まない上に、協調性がありません。そこで、”みんな”がその人物にそのやりたくない仕事を強制的に民主主義の多数の論理を持って、その人に強制労働をさせることが果たして問題のない行為なのかどうかということになります。(ここで、間違っても民主主義の正当な手続きを踏んでいるのだから問題ないというような考え方をしないようにおそらくそんな問題出てきません)

 注意事項1:基本的人権を否定するような論文を未だかつて入試では見たことはありません。

 歴史的に見ると、このような問題は、非常に多いです。昔は、オスマントルコの時代から、最近ではナチスドイツに至るまでかなりのケースでそのような自体になります。ここで問題にされるのは、民主主義の正当なプロセスを経た決定においてすらそういう自体になるということですね。

 道化師「ところが日本は、この辺の認識がかなり曖昧なままきてしまった国ということもしっかり覚えておきましょう。少数者の排除の問題が非常に難しいようにしてしまっているのは、ここにあります。例えば、ポスターがあきらかに人権を侵害しているような事柄を書いていて、ほとんどの人が問題だと思ったポスターがあったとします。そうすると日本ではすぐに規制するべきだという議論になります。ただし・・・ここで、重要な事ですからしっかり覚えておきましょう。表現の自由を規制するときには、恣意的な(個人の主観が入る状態)決定をしては絶対にいけません。表現の自由を規制する場合には、厳格な基準及び厳格な合理性がなければいけません。」

 厳格な基準とは、「あ」の文字を使ってはいけまえん。というような恣意的な判断ができないもの。

 厳格な合理性「それをする目的が社会通念上正しいのか?」「120デシベルの拡声器を深夜に使ってはいけない等(みんな眠れないから。)」

 道化師「ここのところが注意事項となります。私も新聞なんかを読んでいたりするときにふと疑問に思うのですが、ゆとり世代は使えないみたいな文章があるのですが、”ヘイトスピーチ”や”差別表現”ではと思う今日このごろ。」

 それでは、最後に中立的な意見について見ていきましょう。

 動物行動学としての同調圧力。

 あるむれで行動することの多い動物たちに、朝は、野菜を与える。昼は肉を与えるといったような食生活習慣になれさせます。そこに、野菜を一切食べさしていない動物たちを入れると、驚くことにこの動物たちは、他の動物たちも同じ行動を取るようになっていきます。この結果から、群れを中心とする動物たちは、同調圧力ということにたいして本能的に従うようにプログラムされているのだろう。

 そこで結論、「群れで行動する動物の多くは多数の意見に従う。」

 道化師「まぁ、こんなところが、同調圧力に対しての見解ということでしょうね。皆さんも同調圧力には気をつけると同時にそれが差別になっていないかを気をつけましょう。また、空気を読むべきところでは空気を読まなければなりませんね。」

 道化師「ところで、すごく気になることとして、自分が多数意見の時は、民意だといい、少数意見の時は、少数意見を無視するなというのは、民主主義国家の一員とはいえませんのでご注意ください。どんな時でもそうですが、自分の意見が多数意見の時は、少数意見に耳を傾けましょう。自分の意見が少数意見の時は、多数の意見を尊重しましょう。それが、民主主義国家のきちんとした大人だと思いますよ。まぁ、そういう風になるのは私も含めて難しいですけどね・・・」

このブログで読まれている記事