2016年5月10日火曜日

非核三原則(どっちで書けばいいんだよ?)

どうもこんにちは、道化師です。

さて本日は、非核三原則についてお話をしていきたいと思います。

いままで、この議題に関しては、基本的には書かない方針で話を進めていこうかと思っていましたが、えーとアメリカの大統領選挙において、共和党の「トランプ」候補が、日本が核武装をしても容認するという旨の発言をしていることから、日本の核兵器に関する状況及びその他諸々の周辺の事柄についてお話をしていきたいと考えていきます。

同じ内容を一度に書くと、大変なので、何回かに分けて書いていきたいと思います。

道化師「さて本日のテーマは、非核三原則をテーマについてお話していきます。まず、非核三原則が守られているということを前提として書かれている場合から見ていきましょう。」

篠崎くん「え、じゃあ非核三原則は守られていないんですか?」

道化師「・・・・・・・・・・。(大人の事情)」

非核三原則とは、「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずという日本の平和憲法にのっとった核武装に対する日本の姿勢を表明したもの。」

佐藤栄作(当時総理大臣)が、この非核三原則を明示したことによって、ノーベル委員会は、佐藤栄作氏に対して、ノーベル平和賞を与えたという状況になっています。

まず、それでは当時の社会状況を見ていきましょう。

といきたいところなのですが、ここからが読解問題のかなりやっかいなところで、その問題を出している入試担当者がどの思想に影響を受けているのかということによって、問題の書き方がバラバラになってきます。

以前であれば、ワンパターンの問題しかでなかったので、問題の対策は非常にしやすかったのですが、現在では様々な変形された問題が出されますので、知識としてキチンと持っておきましょう。

まず、「昔ながらの核兵器についての考え方を持った問題のパターン」

日本は、太平洋戦争において、広島・長崎に原子力爆弾を投下され多数の死傷者を出してしまった。

このような悲劇を繰り返さないためにも、日本国憲法成立以来から大切にしている平和憲法9条の精神に乗っ取り、格のない世界を実現するためにも、日本は、原子力爆弾及び核ミサイルの生産に着手するべきではない。

また、佐藤栄作氏が言明したように「持たず・作らず・持ち込ませず」という非核三原則の精神をしっかりと持ち、日本は絶対に核ミサイルというものを持たないと固く誓うべきである。

道化師「さて、実際には、核ミサイルをもつことのデメリットについて見ていきましょう。」

核ミサイルを日本が持つことのデメリット(注意事項:あくまでも、上記のパターンで出される場合に考えられるデメリットですので、異論が出ます。その話は、また今度お話します。)

デメリット1 NPTの脱退(核拡散防止条約の脱退)

日本は、NPT核拡散防止条約に加盟している。もし、核兵器を製造してしまった場合、このNPTからの脱退を余儀なくされてしまいます。

NPTの概要:今、核兵器を持っている国及び、今、核兵器を持っていない国に対してこれ以上核ミサイルを作らないようにすること。

つまり、NPTの内容は、核兵器を持っている国は、しかたがないのでOKです。しかし、これ以上数を増やすことはやめてくださいね。今、核兵器を持っていない国はもってはダメですというルールです。

篠崎くん「なんか嫌ですね。今、核兵器を持っている国に有利じゃないですか?」

道化師「いや、そうでもない。実は、日本ではあまり語れれていないかもしれませんが、このNPT条約によって、その代わり、アメリカかロシアのどちらかの国の陣営に属しましょうね。核からの攻撃は守りますよという話し合いもされているので、一概にどうとかいう条約でもないので注意しましょう。」

篠崎くん「NPTの脱退の何が問題なんですか?」

この、NPT条約。世界を滅ぼすことが出来るだけの力があるため、かなり制約が厳しく課されている部分があります。

このNPTからの脱退は、経済制裁などの措置を取られてしまうおそれがあるため、最悪の場合日本が鎖国に近い状況に追い込まれてしまう危険性があります。

篠崎くん「なるほど。核を持つことによって鎖国になる。鎖国になると日本の経済システムから考えると、経済規模が維持できなくなってしまう。したがって日本が、戦争による被害はでないかもしれないが、餓死などの経済的な影響を受けるおそれがある。ということですね。」

デメリット2核ドミノ現象を引き起こす。

まず、日本国は核を持たない国だということは多くの国々に知られている。(実際はそうでもなかったりするのですが・・・)ここで重要な事は、日本が世界的に見ても高度に発展している先進国だと認識されているからである。

その日本国が、発展途上国に対して技術支援・金銭的支援及び人的支援を通じて、他の発展途上国に対して、夢と希望を与えている側面がある。

つまり、日本という国は、世界の中でも核兵器を持たないで経済が成長し、他国の圧力にも屈しないすばらしい国だという認識を他国がしている(ここ重要)つまり、良くも悪くも他の発展途上国は日本をお手本にしようとして経済を発展させていこうとしているのである。

しかし、この日本が、核兵器を持ってしまった場合。

他国「なるほど。日本も核兵器を持ったつまり、経済成長や戦争からの脅威に立ち向かうためにはやはり核による武装が必要である。」というメッセージを与えてしまうことになる。

この結果、日本を含めたすべての国々で積極的な核の開発が行われ、世界中に冷戦時代のような非常に緊迫した事態を引き起こしてしまうおそれがある。

デメリット3 周辺諸国の緊張が高まる

もしも、日本が、核兵器を持った場合。日本の周辺の国々の軍事的緊張が一気に高まるという結果になる。

具体的に、緊張する危険性のある国々は、中国・ロシア・韓国・朝鮮民主主義人民共和国・そしてアメリカ合衆国である。

篠崎くん「道化師・ちょっと待ってください。中国や朝鮮民主主義人民共和国はわかるとしても、アメリカの緊張が高まるってのはどういうことですか?」

道化師「えーと、これは、日本はよく知られていないことかもしれませんが、日本の核武装の研究というのは、戦争中からありました。したがって、日本は昔から核エネルギーの研究に関しては、世界でもかなり進んでいたことは事実です。日本は、周りを完全に海で囲まれている上に、石油などのエネルギー資源が全くと言っていいほど入ってきません。したがって。このような状況を打破しようとして研究していたのでしょう」

道化師「現在では、陸軍及び海軍・日本の帝国大学がどの程度のレベルまで研究が進んでいたのかはわかりませんが、GHQが占領した時には、一切の原子力の研究をやめさせたほどです。ほらみんなも知っているでしょう。ノーベル賞を日本で初めてとった人って?」

篠崎くん「日本人 湯川秀樹さん。」

道化師「なんで取れたんだっけ?」


篠崎くん「それは、確か、湯川秀樹さんが、中性子の発見をしたとか??・・・・・!!!」

道化師「なんで、それが一番初めにノーベル賞取れるわけ?結構な水準だったんじゃないの?ということですよ。」

篠崎くん「ということは、今でもアメリカは日本の核ミサイルの研究なんかを警戒しているってことなんですね?」

道化師「そういうことになるね。日本の核ミサイルはかなり精密なものができる可能性があるので、どこの国も核ミサイルを作るとかなりの脅威に感じるだろうね。」

というわけで本日は、ここまで。

道化師「ちなみに、道化師は核による抑止に関しては現在時点では、その前に話をすることがあるんじゃないですか?と思っています。(要するに、核に関する議論を建設的に国民ができないので無意味)核をもつのが賛成・反対という短絡的な発想しかできない日本というのが一番のリスクだと思います。」


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