2015年9月17日木曜日

格差問題について(貧困について)


 どうもこんにちは道化師です。

 さて本日は、格差問題についての読解をテーマにして、議論させていただきます。

 本日のテーマは、絶対的貧困及をテーマに取り上げていきたいと思います。

 それでは、絶対的貧困についてのお話をさせていただきます。

 絶対的貧困とは、「水が飲めない」「ご飯が食べられない」「家がない」「水道が通っていない」「電気が通っていない」という状況を表しています。

 この問題を、読解のテーマであげるときに、絶対的貧困はしかたがないとか、自己責任だという議論になることは、ほとんどありません。「私が、入試問題を解いてきた中では、見たことがありません。」まぁ、当たり前だと思いますが、これらを肯定することは、人間の持つ基本的人権の精神に反するものであるため、賛成意見が出るわけはありません。

 さて、この問題を解決していくべきだという議論がなされる場合に関しては、基本的には2つのアプローチ方法があります。その作者が、資本主義的思想の持ち主なのか、共産主義的な思想の持ち主なのかで、意見の内容は変わってきます。

 1,経済成長による絶対的貧困をなくす

 この議論の根幹は、基本的に資本主義で経済をガンガン成長させれば必然的に全体の所得及び生産量が上がるため、豊かな人はより豊かな生活がおくれる一方で、貧しい人々にもその恩恵が行き渡るという考え方によるものです。

 例えば、飛行機を例にして話をさせていただきましょう。もし、すごい金持ちがいたとして、そのお金持ちがファーストクラスに乗ったとします。そのお金持ちのために様々なサービスを飛行機では提供してくれますが、料金は非常に高いものとします。

 一方で、エコノミークラスの人々は、やすい料金で運びますが、なんのサービスも提供されません。この格差を是とするのか否とするのかが重要になってきます。資本主義的な発想の文章では、お金持ちの人は、すごく快適に飛行機を乗れるようになったのだからプラスになった、貧乏な人は、今までは飛行機に乗れなかったが少なくとも乗れるようにはなった。よって全体的に底上げされているのだからいいだろうと言う考え方。

 これを先ほどの水や電気の例で説明すると、経済が発展していくと、まず、お金を稼いだ人に電気がや水が供給される。その人たちがそれに対してお金を使ってくれるので、貧乏な地域にも少しだけ引けるようになってくる。(これは、インフラ整備及び工業では基本原則なのだが、大量生産されるようになると、一つあたりの生産コストが大幅に低下するので、段々と中流下流へとシフトすることが可能ということになる。)

 確かに、一面的にはそのとおりであるのだが、ここで、反対意見も当然出てくる。それは、「我々が人間である」ということにある。人は、目に見えない格差より、目に見える格差のほうがより深刻という話。感情があるので、お金持ちの人を僻んでしまうという問題点にある。

 2,富の再分配により絶対的貧困をなくす

 これは、どちらかというと社会主義的なアプローチ方法になるの。現在の入試問題ではあまり主流な意見ではないように思われます。

 富を持っている人ったちが、富を享受しているのが問題なのだから、その富を貧乏な人に公平に分配するべきであるという主張。

 先ほどの飛行機の例で説明するならば、ファーストクラスに乗れる人がいる。そのファーストクラスに乗れる人は、十分すぎる富を持っているのだから、まずその人から税金を無理やり徴収してしまう。そうすれば、飛行機に乗っている全員の環境が良くなるのだから、多数の人々にとっては幸福になるという意見。

 これを先ほどの水や電気の例で説明するならば、水や電気の供給を一律にしてしまえばいい。その資金の捻出先は、お金持ちの人から税金を取り立てることによって、まかねればいいということ。公平平等の原則から、全員にいきわたるので、誰も問題ないのではないかという意見。

 こちらの意見も、一面的には正しい。しかし、2つの問題がある。ひとつは、グローバル化しているため、このような政策を取ると、憑りお金持ちを優遇してくれる他国に資金が流れる危険性がある。もう一つは、経済的停滞を招いてしまうというやっかいさにある。社会主義国家や共産主義国家が破綻した例がその例で、ある程度の競争が働かない国々では、経済全体が疲弊してしまう危険性を内包している。

 まぁ、この2つのどちらかの論法で来る場合が多いので、絶対的貧困をなくす方法をみなさんも考えながら生活してみると、いろんな発見ができるかもしれません。

 最後に「私は、お金があってもなくても生活水準があまり変わらない人なのでどっちでもいいのですが・・・こういう人は、経済学的には一番やっかい。まぁ、またの項目で話しますが、経済を道徳で語ると大変なことになります。」

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